
ブラチスラバで秋に行われる幻想的な夜のイベント、Biela noc(白夜祭)をご存じですか?
街中が現代アートと光のインスタレーションで彩られ、昼間の観光とはまったく違う表情を見せてくれる一夜です。

観光客にとっては「特別な旅行体験」として、在住者にとっては「季節の風物詩」として、どちらの立場から見ても魅力のあるイベント。
実際に訪れると、普段は落ち着いたブラチスラバが、大勢の人で賑わうお祭りムードに包まれていることに驚くと思います。
今回はそんなBiela nocについて、イベントの背景や見どころ、体験談、実用的な情報をまとめてご紹介します。

Biela nocとは?

Biela noc(ビエラ ノツ)はスロバキア語で「白い夜」を意味します。
夜の街を眠らせず、アートで染め上げることから名づけられました。
このイベントのルーツは2002年にフランス・パリで始まった「Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ/白夜祭)」。
その後、ヨーロッパ各地に広まり、ブラチスラバでは2015年から毎年開催されています。
開催期間は毎年秋、通常9月末から10月初旬の週末にかけての3日間ほど。

ブラチスラバの旧市街やドナウ川沿い、橋、公園など、街全体が会場となり、現代アート作品が展示されます。
(※スロバキア東部の街コシツェでは、ブラチスラバで行われる翌週に開催されます。)
昼間はクラシカルで静かな印象のブラチスラバですが、
この期間だけは街そのものが巨大な美術館に変身。
歴史的建造物や橋に光のアートが映し出される様子は圧巻です。
押さえておきたい基本情報

Biela nocを楽しむために知っておきたいポイントをまとめました☟
チケット
多くの作品は無料で楽しめますが、有料パスを購入すると
すべてのインスタレーションにアクセス可能です。
チケットは公式サイトや現地の案内所で購入できます。
アクセスと開催エリア

展示は旧市街とその周辺に集中しており、徒歩で移動できます。
夜遅くまで開催されていますが、観光客が多いので旧市街周辺を歩く限り治安面も安心。
※ほとんどの展示が開催期間の3日間、午後7時から深夜まで行われますが、
ライブパフォーマンスやワークショップなど、限られた時間のショーもあります。
Biela Noc の公式ホームページ☟
持ち物と服装
秋のブラチスラバは夜になると冷え込むため、防寒具は必須。
旧市街は石畳の道が多いので、歩きやすい靴で行くと街全体を快適に回れます。
見どころと体験レポート

Biela noc | Biela noc | Medzinárodný festival súčasného umenia
私が訪れた中でも、特に印象的だったスポットをご紹介いたします。
Stará tržnica / The Old Market Hall

屋内の展示は有料ですが、屋外の展示もかわいい☟

ぴょんぴょんジャンプすることで照明が変わります
ここは毎週土曜日にマーケットが開催されています☟
その他イベントなども度々行われています。
Gallery Nedbalka

Stará tržnica のすぐ後ろ、季節のデコレーションがかわいいスポット。


通りがかったときに、たまたまダンスのショーが行われていて、たくさんの観客に囲まれていました☟


Stará radnica

ブラチスラバのシンボル、中央広場前にある旧市庁舎。
影のアートになっていました。
館内は博物館になっており、詳細はこちらにまとめています☟
反対側にも同じ仕掛けがありました☟

Rybné námestie

決まった時間に音楽と融合したインスタレーションが。
広場全体を照らしている感じで、アート作品などは特にはなかったです。

Primaciálne námestie / Primaciálny palác

レトロピンクがかわいい、プリマティア宮殿前の広場。
音楽に合わせて動くインスタレーションが道行く人々を惹き付けていました。



プリマティア宮殿についてはこちらの記事にまとめています☟


プリマティア宮殿の中庭でもデジタルアートと煙を使ったショーが行われていました。
個人的にはこれが一番見ていて楽しかったです☟




Charitná záhrada

ミハエル門から旧市街へと繋がるストリート、Ventúrskaから城壁に向かって伸びる階段、
Prepoštská の途中に現れるガーデン、Charitná záhrada も会場のひとつになっていました。
目印もあるのでわかりやすい☟




さらに階段を上がった先の城壁からも見下ろすことができました☟



実際の雰囲気は Instagram のリール動画でもご覧いただけます☟
Biela noc が特別な理由

ヨーロッパの都市では歴史的な建物が観光の中心ですが、
Biela nocではその建物自体がアート作品の舞台となります。
古い教会や橋が昼間とはまったく別の顔を見せてくれるのです。

また、このイベントは「街と人をつなぐアート」をテーマにしているので、
観光客だけでなく地元の人たちも大勢参加します。
普段は静かな街が、一年に一度だけ、夜通し笑顔と驚きに包まれるのも魅力です。
コシツェ(Košice)の様子

スロバキア東部にある第二の都市、コシツェ(Košice)での Biela Noc の様子はInstagramにも載せています☟
ブラチスラバよりも中世ヨーロッパの雰囲気が色濃く残る、魅力的な街です。
ブラチスラバは各地点に展示が散らばっていますが、コシツェでは旧市街のメインストリートを中心に、コンパクトにまとまっているため、すべて1日で徒歩でまわることができます。
コシツェの方が落ち着いていて、ゆっくりと楽しむことができると思います。
~おまけ~

特別なイベントのときでなくても、
ライトアップされたブラチスラバ旧市街の街並みは幻想的。
私のお気に入りスポットを最後に少し紹介させてください。
クリーム色の外観がかわいい、スロバキア旧国立劇場。

(historická budova) (October 2025)
年末年始のカウントダウンのときは、ここにプロジェクションマッピングもされます。
お土産屋さんの前のショーウインドウ。

Hula Shop(October 2025)
キラキラが詰まった、ずっと見ていたくなる世界観。


nábytok Bratislava(October 2025)
お店自体は午後6時~8時ごろに閉まるところが多いですが、閉店した後もショーウインドウはかわいいです。
ブラチスラヴァ城は旧市街の近くにあるので、建物と建物の間から見えるスポットも☟

奥に見えるのはミハエル門☟

月と旧市庁舎、聖マルティン大聖堂🌛


他にもライトアップされた路地裏歩きも楽しい♪

ブラチスラバのライトアップは、過去に動画にもまとめています☟
クリスマスの時季のデコレーション、ライトアップも素敵です☟
おわりに

Biela nocは、ブラチスラバの街が一年に一度だけ “眠らない夜” に変わる特別なイベントです。
旅行で来る方にはもちろんおすすめですが、特に長期滞在している人にとっては「季節の風物詩」として楽しめるもの。
普段の落ち着いた街並みとは全く違うブラチスラバを体験できます。

スロバキア生活が長くなって、旧市街に来ることがあまりなくなった方でも、
このイベントはきっと新鮮に映るはず。
1年に一度しか見られないこの景色を見逃さないでください!
インスタグラムでも当日の雰囲気を紹介しているので、ぜひ合わせて覗いていただけたら嬉しいです。
貴重なお時間を割いて最後まで読んでいただき、
本当にありがとうございました ⸜( ´ ꒳ ` )⸝ ♡♥
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
にほんブログ村のランキングサイトに登録しています。
ポチッと押して応援していただけると励みになります。
よろしくお願いいたします
☟