ブラチスラバのシンボルのひとつ、ブラチスラヴァ城。
その独特なシルエットから、「逆さテーブル」とも言われています。
国王の邸宅となったり、神学校として使用されたり、
軍の所有物となった歴史もあるブラチスラヴァ城。
これまでの歴史と館内の見どころをご紹介いたします。
- ブラチスラヴァ城について
- ブラチスラバ城 館内の様子
- バロック庭園【Baroque garden】
- ブラチスラバ城 基本情報
- ブラチスラバ城へのアクセス
- ブラチスラヴァ城を眺められるおすすめスポット
- おわりに
ブラチスラヴァ城について
小高い丘の上にあるブラチスラバ城。
すでに11世紀には、丘の上に石造りの宮殿と教会が建てられていたと言われています。
15世紀に入ると、お城はゴシック様式で建てられました。
お城の東側には新しい入口として、ジスムント門(Sigismund’s Gate)が建設され、西側には厚さ7mの要塞が建てられました。井戸が掘られたのも同じ時期(1437年)です。
お城の地下にある井戸(June 2022)深さ85mまで掘り込まれ、底はドナウ川の水位に達しています。18世紀まで城の住人にとって唯一の給水施設でした。
16世紀に当時の王、フェルディナンド王(King Ferdinand)がルネッサンス様式でお城の再建を命じ、17世紀に地方長官パルフィ(the seat of hereditary provincial chief, Pálffy)の居城となった際は、バロック建築で再建されました。
マリア・テレジアの治世下において、最後の大改装が行われました。
彼女の義理の息子・アルバートは熱心な美術品収集家だったため、この城に集めた作品を収蔵していました。
それらのコレクションは後にウィーンに移され、現在のアルベルティーナ美術館となっています。
1783年、マリア・テレジアの後継者であった皇帝ヨーゼフ2世が中央官庁をブダ(ブダペスト)に戻して以降、空き家になったブラチスラヴァ城は神学校となり、多数のスロバキア人学者の学び舎となりました。
1802年、ブラチスラヴァ城は軍の所有物となります。
ナポレオン戦争時の1805年、1809年、フランス軍に包囲された際は何とか持ちこたえたものの、1811年、不注意な兵士たちによる失火が原因で大火に見舞われ、ブラチスラヴァ城とその周辺は廃虚と化しました。
その後、約150年間ブラチスラヴァ城は再建されずに放置されていましたが、
第二次世界大戦後、長い議論の末にようやく再建がスタートしました。(1953年)
独立以降、ブラチスラバ城はスロバキア議会の代表会場として機能し、
スロバキア国立博物館のコレクションを収蔵しています。
Bratislavský hrad(June 2022)
博物館の主な内容は、中世から現代までのスロバキア社会の発展を証明する展示です。
最古の時代から現代までの貨幣コレクションや、海外におけるスロバキア人の歴史と民族学的発展を記録したコレクションも展示されています。
ブラチスラバ城 館内の様子
ブラチスラバ城の館内の見どころを(基本的に上の階から順に)ご紹介します。
展示の内容は2022年6月に訪れたときと、2024年7月・8月に訪れたときとでは少し異なっていました。その違いも含めて当時の記録をここに残しておきたいと思います。
June 2022
August 2024
パノラマビューが楽しめる、クラウンタワー
ブラチスラバの街を見渡すことができる、クラウン・タワーにも上ることができます。
タワーと言っても、きれいに整備された階段。
かなり急な角度で間隔も狭いため、
もはや梯子を登っている感覚に近いかもしれません。
頂上まで登りきると、360度ガラス張りの小さな窓からブラチスラバの街を見渡すことができます☟
新鮮な空気を吸うことができないのが少し残念。。。
夏にしか訪れたことがありませんが、最上階のため暑い空気がこもっており、個人的には少し疲れました。
(窓は完全に締め切られています、水を持って行った方がいいかも…)
それでも頂上からの景色は美しく、上る価値は十分あります☟
クラウン タワーは、現存する城の中で最も古い建物です。
古い城の防御塔として 13 世紀に建てられ、15 世紀に現在の城に組み込まれました。
クラウン・タワーという名前の由来は、ハンガリーの戴冠式の宝石がもととなっています。
1552年~ 1783年までのものがこの塔に保管されていました。
ブラチスラバ城を構成する他の3つの塔が建設されたのは、17世紀以降です。
儀式用の階段(ceremonial staircase)
自撮り撮影スポットとしても人気の場所。
(公式のパンフレットにも「セルフィ―に人気!」と書かれています笑)
大きな金枠のフレームがあるので、一人旅でなかなか自分が写っている写真がないという人も、記念に撮ってみてはいかがでしょうか。
出入口から一番遠い、奥の通路にあります。
白い壁・階段に、ゴールドの装飾、赤い絨毯がよく映えます。
一緒に訪れた人とも思い出に残る写真が撮れる、おすすめ撮影スポットです。
August 2024
ブラチスラバ城 ミュージアムショップ
館内にはミュージアムショップも併設されています。
※3rd Floor(4階)にあるため、ロッカーで荷物を預ける際は注意。
ポストカードは通常よりも小さいサイズから横長のものまで、
特殊なサイズが多く、€ 0.5 と良心的な価格。
街のお土産屋さんや本屋さんでは見つけられないデザインもあり、価格も安いので記念に購入することをおすすめします。
(2024年7月に再訪した際も価格は同じでしたが、デザインの種類が減っていたように感じました。)
カフェ(KAVIAREN)
3rd Floor(4階)にはカフェも併設されています。
「カード決済可能」のサインも出ていました。
広々としていて、景色が楽しめる窓際の席もいくつかあります。
夕方5時頃に訪れたときは、静かにゆっくりと過ごせそうな雰囲気でした。
教会(Chapel)
1st floor(2階)には小さな教会もあります。
近代的なランプがモダンな印象を与える、スタイリッシュなチャペルです。
パイプオルガンが中央にあるシンプルな作りですが、
マーブル模様の天井はかわいかったので、ぜひ見上げてみてほしいです。
Chapel(June 2022)
その他の展示室
2022年に訪れたときと変わっているところもあれば、同じ展示もありました。
入ってすぐの展示室(地上階)は、ブラチスラバ城のこれまでの推移がまとめられていました。写真やイラストもあったので、視覚的にもわかりやすかったです。
Bratislavský hrad(June 2022)
2024年に訪れた際に特に印象に残っている部屋は、
農民画家の MARTIN JONAŠ の展示室。
2nd Floor(3階)にあります。
こちらの部屋全体がすべて彼の作品で飾られています☟
開放的で光が多く差し込む、豪華な美しい部屋。
窓辺の風景は城内にいることを実感させてくれます☟
別の展示室ですが、暗い照明に陶器が立体的に飾られている部屋も印象に残っています☟
教会の中にいるような気分になる展示室もありました☟
Bratislavský hrad(July 2024)
2024年夏に再訪したときには見つけられなかった展示室も、記録としてこちらに写真を残しておきたいと思います☟
Bratislavský hrad(June 2022)
地下(Celts from Bratislava)
地下も大きな展示室になっており、見逃さずにぜひ見学していただきたい場所のひとつです。
2024年8月に訪れたときは、展示ルームは少なく、
地層を見たり、冒険している気分になれるような作りになっていました。
2022年6月に訪れた際は、明るく開放的な展示ルームが多く、
同じ場所だとは思えないほど全く異なる雰囲気☟
2022年は別の入口から地下へと入りました☟
2024年は写真上の入口は見つけられず、建物内から階段を降りて入りました☟
バロック庭園【Baroque garden】
ブラチスラヴァ城は元々、
女帝マリア・テレジアの建築家の設計に従って建てられました。
現在の庭園は、マリア・テレジアが統治していた時代の庭園を復元したものですが、
バロック庭園を囲む高い壁も、もともとあった壁を忠実に再現して建てられています。
庭園は無料で入れます。
階段を上り、少し高台になっているところから庭園を眺めるのもよいですが、
ブラチスラバ城内の展示部屋のひとつに、バロックガーデンを眺められる部屋がありました。
ブラチスラバの街の奥まで見渡すことができる、絶景スポット。
2022年に訪れたときは、こちらの青い壁の展示室にありました☟
残念ながら2024年に再訪した際はこの部屋に入ることができなかったのですが、改装されたお手洗いからバロック庭園の一部を見下ろすことができました☟
August 2024
ブラチスラバ城 基本情報
◆開館時間◆
(月) | 10:00 ~ 18:00 |
(水)~(日) | 10:00 ~ 18:00 |
※最終入場は1時間前の 17:00 まで
休館日:毎週火曜日、11月1日、クリスマスホリデー期間
※その他の休館日については、ブラチスラバ公式観光ホームページをご確認ください☟
◆チケットについて◆
※毎月最初の水曜日は無料で見学することができます!
無料見学の場合も、チケット窓口でチケットを発券してもらう必要があります。
€ 0 と印字されています。
チケットは記念に持ち帰ることもできるので、思い出になりますね🥰
スロバキアの地図がデザインされたカラフルなチケット
2022年に(通常大人×1)訪れたときは、大きめのサイズでした☟
2024年に再訪した際は、値上がりしていました☟
チケット窓口はこの銅像の奥にあります☟
チケットを手にしたら、このゲートをくぐって入場☟
★リュックなど大きめの荷物は、無料のコインロッカーに預ける必要があります。
€ 1 返却式タイプです
★パンフレット(英語)☟
https://www.visitbratislava.com/wp-content/uploads/2020/01/4DL_hrad_2023_EN_web.pdf
★ブラチスラバ観光・公式ホームページ☟
ブラチスラバ城へのアクセス
ブラチスラバ城エリアへのアクセスはいくつかありますが、もっとも楽に行く方法は
市バス47番、もしくは44番に乗り、Hrad(お城)もしくは Zámocká で下車。
高台にあるため、地上から登っていく場合はお城に到着する頃には疲れてしまいますが、バスを利用すればほとんど歩かなくて済みます。
バスでお城に向かうときは、写真下の右ゲートから入場☟
体力に自信がある人は、旧市街から歩くのもおすすめ。
急な坂道を登っていくルートと、階段を少しずつ登っていくルートに分かれています☟
急な坂道ルート(12分)、階段多めのゆったりルート(14分)
急な坂道ルート☟
階段多めのゆったりコース☟
階段多めの緩やかな坂は、下りに適していると個人的には感じました。
子供用の遊具がある公園もあります☟
自力で上った後に眺める景色は格別です🥰
ブラチスラヴァ城を眺められるおすすめスポット
ブラチスラバ城は高台にあるので、街の至る所から目にすることができますが、
個人的にもっともおすすめしたいのが “Tyršák”
ここからMost SNP(通常UFO橋と呼ばれています)に向かって歩く途中に見える
ブラチスラバ城×聖マルティン大聖堂は、「ザ・ブラチスラバ!」と言える景色!
夜遅くに歩いていても、比較的安全な治安の良さ。
★ Tyršákについては、こちらの記事にまとめています☟
★聖マルティン大聖堂については、こちらの記事にまとめています☟
おわりに
ブラチスラバから少し離れたところにあるお城、
デヴィーン城もブラチスラヴァ観光で外せないスポットのひとつ☟
市バス1本で簡単にアクセスすることができます。
デヴィーン城はドナウ川沿いに建てられているので、
お城の中を散策するというよりかは、お城からの景色を楽しむのがメインの廃城です。
夏季はお城の中にある小さなミュージアムエリアもオープンしており、
週末はイベントが行われることも度々あります。
詳しくはこちらの記事にまとめています☟
その他のブラチスラバ観光スポット
ブラチスラバの街の魅力についてまとめた記事はこちら☟
貴重なお時間を割いて最後まで読んでいただき、
本当にありがとうございました ⸜( ´ ꒳ ` )⸝ ♡♥
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