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【トルナバ】教会巡りガイド|大聖堂・バシリカ・シナゴーグの見どころ

Basilica of St. Nicholas(May 2026)

 

トルナバ旧市街を歩いていて驚いたのは、とにかく教会が多いことでした。

 

地図を見ると、数分歩くだけで次の教会が現れます。

実際に私も半日ほど街を散策しましたが、有名な大聖堂やバシリカだけでなく、小さな教会やシナゴーグまで含めると、とても一日では回りきれないほどでした。

 

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

最初は「どの教会も似ているのでは?」と思っていましたが、調べてみるとそれぞれ建てられた時代も目的も異なります。

 

捕虜救済を目的とした修道会の教会、イエズス会と関わりの深い大聖堂、中世から続く巡礼地、そして現在は現代アートセンターとして活用されているシナゴーグなど、その背景は実にさまざまでした。

 

この記事では、実際に訪れることができた教会やシナゴーグを中心に、建築や歴史、現地で感じたことをまとめています。

 

ブラチスラバからのアクセス方法やシナゴーグカフェ、市庁舎の展望台など、トルナバ観光全体についてはこちらで紹介しています☟

◆◆◆

 

 

Church of the Holy Trinity(Kostol Najsvätejšej Trojice)

Church of the Holy Trinity(May 2026)

jezuiti.sk

2026年5月確認

 

トルナバで最も印象に残った、花模様の美しい教会

トルナバで訪れた教会の中で、個人的に最も印象に残ったのがこの Church of the Holy Trinity(Kostol Najsvätejšej Trojice)でした。

 

トルナバには数多くの教会がありますが、その中でもこの教会は少し雰囲気が異なります。

 

一般的なヨーロッパのバロック教会というと、白や金を基調とした重厚で荘厳な空間を想像する人も多いかもしれません。しかし、この教会では淡いグリーンやピンクを取り入れた柔らかな色彩が印象的で、豪華さの中にもどこか優しさや可憐さを感じました。

 

天井には植物や花をモチーフにした装飾が細かく描かれ、柱にはレースのような透かし模様が施されています。教会内部を見上げながら歩いていると、宗教施設というより美しい装飾空間を訪れているような感覚になるほどでした。

 

残念ながら内部は撮影禁止だったため写真は掲載できませんが、トルナバで1ヶ所だけ教会を選ぶなら、個人的にはまずここをおすすめしたいです。

 

 

この教会を建てた「トリニタリアン修道会」とは?

Kostol Najsvätejšej Trojice Trnava
(May 2026)

 

この教会は18世紀前半、トリニタリアン修道会のために建設されました。

教会の内装だけでも十分魅力的ですが、歴史を調べてみるとさらに興味深い背景があります。

 

トリニタリアン修道会は、中世ヨーロッパで捕虜となったキリスト教徒を救出するために設立された修道会です。

 

当時の地中海周辺では戦争や海賊行為によって多くの人々が捕虜となり、身代金を支払わなければ故郷へ帰ることができませんでした。

そのため修道会は寄付を集め、実際に捕虜の解放活動を行っていたそうです。

 

私はこの教会を訪れるまでトリニタリアン修道会の存在を知りませんでしたが、単に「綺麗な教会」として見るのではなく、こうした歴史を知ることで建物の見え方も少し変わる気がしました。

 

 

イエズス会の教会として受け継がれる

Trnava(May 2026)

 

その後、トリニタリアン修道会が解散された後、この教会はイエズス会へ引き継がれました。

 

そのため現在でも「Jesuit Church(イエズス会教会)」と呼ばれることがあります。

 

トルナバはかつてハンガリー王国時代の重要なカトリック都市であり、「小さなローマ」と呼ばれるほど多くの宗教施設が集まっていました。

 

この教会も、その歴史を今に伝える建物のひとつです。

 

 

主祭壇にも注目

Kostol Najsvätejšej Trojice Trnava (May 2026)

 

内部で特に重要な作品とされているのが主祭壇の大きな絵画です。

 

この作品は18世紀オーストリアの画家フランツ・アントン・マウルベルチュによるもので、トリニタリアン修道会の創設者である聖ヨハネ・デ・マタと聖フェリックス・ド・ヴァロワが描かれています。

 

私は現地ではそこまで詳しく知らずに見ていましたが、後から調べてみると、美術的にも価値の高い教会だったことがわかりました。

 

 

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(聖ヨハネ洗礼者大聖堂)

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

www.abu.sk

2026年5月確認

 

トルナバを代表するバロック建築

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

トルナバで訪れた教会の中でも、建築の豪華さという点で特に印象に残ったのが聖ヨハネ洗礼者大聖堂です。

 

現在は大聖堂として知られていますが、もともとは17世紀にイエズス会によって建設された教会でした。

 

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

トルナバはかつてハンガリー王国時代の重要な宗教都市であり、多くの宗教施設が集まっていたことから「小さなローマ」と呼ばれることがあります。

 

この教会も、その時代を象徴する建物のひとつです。

 

 

スロバキア初期の本格バロック建築

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

この教会が特別なのは、スロバキアに現存する初期バロック建築の代表例として知られていることです。

 

トルナバの教会をいくつか巡ると、ゴシック様式や後期バロック様式などさまざまな建築を見ることができますが、この大聖堂ではバロック建築特有の壮大さや華やかさを強く感じることができました。

 

外観は比較的落ち着いた印象ですが、一歩中へ入ると別世界です。

 

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)


高い天井、金色の装飾、細かな彫刻、巨大な祭壇。

内部全体がひとつの芸術作品のような空間になっています。

 

 

ヨーロッパ最大級の木製祭壇

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

この教会の最大の見どころのひとつが主祭壇です。

実はこの祭壇、高さが20メートルを超える巨大な木製祭壇として知られており、ヨーロッパでも最大級の規模を誇ります。

 

現地では何も知らずに見上げていましたが、後から調べてみると、この祭壇を見るためだけでも訪れる価値があると言われるほど有名な存在でした。

 

祭壇の周囲には金色の装飾や聖人像が並び、その迫力には圧倒されます。

 

 

イエズス会とトルナバ

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

この教会を建設したイエズス会は、16世紀に設立されたカトリックの修道会です。

教育や学問を重視することで知られ、ヨーロッパ各地で学校や大学の設立に関わってきました。

 

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

実際、この教会の周辺には現在も大学関連施設があり、宗教だけでなく教育の中心地としてもトルナバが発展してきた歴史を感じることができます。

 

単に美しい教会というだけでなく、「なぜトルナバにこれほど多くの教会が集まったのか」を知る上でも重要な建物だと思いました。

 

 

個人的な感想

Katedrála sv. Jána Krstiteľa(May 2026)

 

今回訪れた教会の中では、Church of the Holy Trinity の繊細で可愛らしい内装が一番印象に残りました。(ブログに写真を掲載できないのは本当に心苦しい…!😭)

一方で、この聖ヨハネ洗礼者大聖堂は「壮大さ」という意味では間違いなくトップクラスでした。

 

豪華なバロック建築や歴史ある宗教建築が好きな人であれば、トルナバ観光でぜひ訪れてほしい教会です。

 

 

Bazilika sv. Mikuláša(聖ニコラス巡礼バシリカ)

Basilica of St. Nicholas(May 2026)

Farnosť sv. Mikuláša

2026年5月確認

 

トルナバ最古級の教会

Pútnická bazilika sv. Mikuláša
(Hrubý kostol)(May 2026)

 

トルナバで訪れた教会の中でも、最も歴史の古さを感じたのが聖ニコラス巡礼バシリカでした。

現在の建物は13〜14世紀にかけて建設されたとされ、トルナバに残る最古級の宗教建築のひとつです。

 

私が訪れたときは塔の一部が修復工事中でしたが、内部は見学することができました。

 

Pútnická bazilika sv. Mikuláša (Hrubý kostol)(May 2026)

 

中へ入ると、華やかなバロック教会とはまったく異なる雰囲気に驚かされます。

高いゴシック様式の天井、細長いステンドグラス、そして少し薄暗い空間。

 

Pútnická bazilika sv. Mikuláša
(Hrubý kostol)(May 2026)


豪華な装飾を楽しむというよりも、何百年も前から続く祈りの場所に足を踏み入れたような感覚でした。

 

個人的には Church of the Holy Trinity や聖ヨハネ洗礼者大聖堂の方が好みでしたが、歴史の重みや厳かな空気を感じたい人にはこちらの方が印象に残るかもしれません。

 

 

カテドラルとバシリカの違い

Trnava(MaY 2026)

 

トルナバの教会を調べていると、「カテドラル(大聖堂)」や「バシリカ」という言葉がよく出てきます。

私自身、最初はどちらも「大きくて有名な教会」というくらいの認識でした。

 

簡単に言うと、

  • カテドラル(大聖堂):司教の座る席(司教座)がある教会
  • バシリカ:ローマ教皇から特別な地位を与えられた教会

 

つまり、

大聖堂は教会組織の中心としての役割を持ちバシリカは歴史や宗教的な重要性が認められた教会という違いがあります。

 

トルナバでは、

  • Katedrála sv. Jána Krstiteľa(聖ヨハネ洗礼者大聖堂)=カテドラル
  • Bazilika sv. Mikuláša(聖ニコラス巡礼バシリカ)=バシリカ

となっています。

 

どちらも格の高い教会ですが、その「格の高さ」の理由が違っています。

 

 

Synagóga – Centrum súčasného umenia

Synagóga – Centrum súčasného umenia(May 2026)

GJK | Galéria Jána Koniarka v Trnave

 

ユダヤ教の礼拝堂から現代アート空間へ

Synagóga(May 2026)

 

トルナバは教会の多い街ですが、旧市街にはカトリック教会だけでなく、かつてユダヤ人コミュニティの信仰の中心だったシナゴーグも残されています。

 

現在この建物は「Synagóga – Centrum súčasného umenia(現代アートセンター)」として利用されており、展示会やアートイベントの会場になっています。

 

 

トルナバに残るユダヤ人の歴史

Synagóga(May 2026)

 

このシナゴーグは1897年に建設されました。

 

設計を担当したのは、当時オーストリア=ハンガリー帝国で多くのシナゴーグを手掛けた建築家ヤーコプ・ガルトナーです。

 

現在のトルナバは教会の街として知られていますが、かつてはユダヤ人コミュニティも存在し、この建物はその人々の礼拝の場として使われていました。

 


館内の展示パネルには、トルナバのユダヤ人コミュニティの歴史や、第二次世界大戦によって大きな被害を受けたことについても紹介されていました。

 

また、トルナバ出身でアウシュビッツ収容所から脱出し、ホロコーストの実態を世界へ伝えたAlfréd Wetzlerに関する展示もあり、建物だけでなく地域の歴史についても知ることができます。

 

 

倉庫、火災、そして再生

 

第二次世界大戦後、この建物は本来の役割を失い、倉庫として利用されていた時期がありました。

 

さらに1980年代には火災による被害も受けています。

 

その後修復が行われ、現在は宗教施設ではなく、現代アートを紹介する文化施設として新たな役割を担うようになりました。

 

歴史的建築を取り壊すのではなく、新しい形で活用している点も興味深く感じました。

 

 

実際に訪れてみて

2026年5月確認

 

私が訪れた2026年5月はちょうど改装工事中で、アート展示は行われていませんでした。

 

通常は入場料が必要ですが、受付のスタッフの方が「展示はないけれど建物だけなら見学して大丈夫ですよ」と声をかけてくださり、無料で内部を見学させてもらえました。

 

Synagóga(May 2026)

 

館内には展示作品こそありませんでしたが、その分シナゴーグ本来の建築をじっくり見ることができました。

高い天井や独特の空間構成からは、ここがかつて礼拝堂として使われていたことが伝わってきます。

 

準備中だったのは少し残念でしたが、展示がない状態だからこそ建物そのものに集中できたのは、ある意味貴重な体験だったかもしれません。

 

 

教会だけではないトルナバの宗教建築

Synagóga(May 2026)

 

トルナバを歩いていると、どうしても教会に目が向きがちです。

 

しかし、このシナゴーグを訪れてみると、かつてこの街には異なる宗教や文化を持つ人々も暮らしていたことが分かります。

 

教会巡りが目的で訪れた場所でしたが、個人的にはトルナバの歴史をより立体的に理解できる場所のひとつになったと感じています。

 

近くにはシナゴーグカフェもあります☟

Synagoga Café(May 2026)

過去に実際にシナゴーグとして使われていた建物をリノベーションし、現在はカフェに姿を変えています。

シナゴーグカフェに関しては、こちらの記事に記載しています☟

◆◆◆

 

 

内部見学できなかった教会

トルナバでは多くの教会を見学できましたが、訪問したタイミングが合わず内部に入れなかった教会もありました。

 

Kostol sv. Anny(聖アンナ教会)

St. Anne's Church(May 2026)

 

旧市街で見かけた白い外観の教会。

入口にはミサの時間が掲示されていましたが、私が訪れた際は内部を見学することができませんでした。

 2026年5月確認

 

外観は落ち着いたバロック様式で、派手さはないものの、街並みによく馴染んでいます。

今回は内部を見ることができなかったため、次回トルナバを訪れる際の楽しみにしたいと思います。

 

Rímska únia Rádu sv. Uršule – URŠULÍNKY

 

 

Kostol sv. Jakuba(聖ヤコブ教会)

St. James' Church(May 2026)

 

トルナバ最古の教会のひとつとして知られる聖ヤコブ教会。

 

私が訪れたのは2025年5月20日の平日、12時45分頃でした。

入口付近にはミサの時間表が掲示されていましたが、この日は内部へ入ることができませんでした。

2026年5月確認

 

ただ、扉のガラス越しに内部を少し見ることができました☟

St. James' Church(May 2026)

 

重厚な祭壇やバロック様式の装飾が見え、外観から想像していた以上に歴史を感じる空間のように見えました。

 

トルナバには豪華な大聖堂やバシリカが数多くありますが、この教会もまた長い歴史を持つ重要な教会のひとつです。

 

次回は実際に内部を見学してみたいと思っています。

Kostol sv. Jakuba(May 2026)

frantiskani.sk

 

 

おわりに

Basilica of St. Nicholas(May 2026)

 

今回トルナバを歩いてみて印象的だったのは、同じ「教会」とひとことで言っても、それぞれまったく異なる歴史や役割を持っていたことです。

 

捕虜となったキリスト教徒の救済を目的とした修道会が建てた教会、イエズス会と深く関わる大聖堂、中世から続くバシリカ、そして現在は現代アートセンターとして使われているシナゴーグ。

 

Synagoga Café(May 2026)

 

事前に何も知らずに訪れていたら「きれいな教会だった」で終わっていたかもしれませんが、背景を知ることで建物の見え方が大きく変わりました。

 

トルナバには今回入れなかった教会もまだ残っているため、機会があれば再訪してみたいと思っています。

 

ブラチスラバからのアクセス方法やシナゴーグカフェ、市庁舎の展望台など、トルナバ観光全体についてはこちらで詳しく紹介しています☟

◆◆◆

これから訪れる予定の方は、ぜひ合わせてご覧ください。

 

 

 

 

貴重なお時間を割いて最後まで読んでいただき、

本当にありがとうございました ⸜( ´ ꒳ ` )⸝

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